【ソロ登山テント泊】これは失敗したなぁというソロテーブル<価格よりコンパクトで軽量>
これはいらなかったなぁ失敗したなぁと思ったソロテーブル
ガスバーナーに続いて私が登山を始めたときに、買って失敗したなぁというものは、ソロテーブルです。
登山を始める前の私の頭の中は、率直に言ってアウトドアグッズのパンフレット的な画像が刷り込まれていました。
ソロテーブルにガスバーナーを置いて何かしらあったかいものを調理している画です。理想的な画として無意識のうちに刷り込まれていたのだと思います。
登山道具を買おうとなったときに、ごく自然とガスバーナー、そしてソロテーブルを物色しすぐに買ってしまったと記憶しています。
さて、そして買ったのは次の商品でした。
定番のシカ番長のソロテーブル「キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) アルミ ロールテーブル ケース付 M-3713」
この「キャプテンスタッグ」というアウトドアブランドはとても”お手頃価格”なグッズを提供してくれることから、キャンパーや登山者から”シカ番長”(※ロゴマークが鹿なので)と通称され親しまれているブランドです。
しかも日本のブランドで、ブランドを運営するのは「パール金属」というフライパンなどの金物で有名な会社です。
Amazonなんかでは特に評価が高いことが多いです。この商品も私が購入したのは5年以上前でしたが、その時から「ベストセラー1位」であった記憶があります。
そんなわけで、手ごろな価格と国産”アウトドアブランド”、そしてAmazonの評価が高いということで私はすぐにポチっと飛びついてしまいました。
他にも気になる製品はあったのですが、限られた予算の都合上、ガスバーナーなどに比べてちょっと”サブ”的なグッズについては廉価品にしておこうという考えがあったと思います。
何が失敗だったのか
さて、それでは非常に評価が高く、安価なこの商品のどこが悪かったのでしょうか。
ズバリ言うと「この商品自体には悪いところは一つもありません」でした。 何か矛盾したことを言っているようですが、実際にこの商品自体はとても良い商品でした。
広げるのも折り畳みも容易で、とてもコンパクトになりますし、アルミ製なので比較的軽量です。 広さもそれなりにあるので、バーナーも食べ物も載せることができちょうどよいです。
では、何が失敗だったのかというと
失敗だったのは、この商品というよりも、私の登山での荷物の重量に対する考え方の方でした。
数百グラムの重量差に大した違いはないと思っていた
私は登山を始める前までは荷物の重量に対しては、ほとんど考えを巡らせていませんでした。
どちらかというと金額だったり、バーナーの火力や目に見える大きさといった”重量以外のスペック”に気がいっていました。
今思えば、登山道具においては”重量”こそが最大ともいえる重要スペックでしたが、その当時の私はこれくらいの重量差で〇〇〇円安くなるのであれば安い方がいいといった考え方でいました。
これは道具一式をまだ担いで登っていない状態なので無理もありません。 実際、平地で個々の道具を持ってみても数百グラムの差であれば、「こんなもんか、大して違わないな」くらいに思っていました。
しかしながら、後々気が付くことですが、個々の道具の重量は数百グラムであったとしても、それらをすべて一つのザックに詰め込むと容易に十数キロになってしまいます。一つ一つの重さは大したことなくとも、それがすべて合わさると結構な重量になります。
そして、それらを平地で担いで歩くのと山道を登るのでは全く大変さが異なるものです。
そんなことに気が付いていなかった私は、個々の登山道具を選ぶ時でも、あまり重量の差は気にしていなかったのです。
今なら重量差100グラムあたり1,000円は出せる
一度重い荷物を担いで山登りをした経験がある方ならばわかっていただけると思いますが、荷物が少しでも軽くなるのであれば、少し高い道具でも投資しておこうと考えるものです。
そういった観点から言えば、通称シカ番長、キャンプテンスタッグのソロテーブルの700gという重量は、他社のソロテーブルに比べるとかなり重いといえます。
というより、キャンプテンスタッグというブランド自体がどちらかというと”キャンパー向け”のブランドであって、重量を追求する登山者向けのブランドではないのです。 当時はそんな違いも分かっていませんでした。
例えば、登山者に人気のSOTO製のソロテーブルは重量が395gです。 キャンプテンスタッグのソロテーブルの700gと比べると約300gも軽量です。
300gの差といえば、水の重量で言えばスープ一杯分くらいの量になります。 この重量差分だけ多く水を持っていけると考えれば、夕食にスープが一品付くかつかないか変わってくるということですし、単純に重量を軽くできたと考えることもできます。
300gはご存知の通り0.3kgなわけです。 300gのものが三個あると約1kgになります。
以前ご紹介したプリムスの最軽量級のガスバーナーが56gですので、300gというと5個分くらいにはなりますし、250gのOD缶がちょうど缶の重量を入れて約300グラムとなります。
登山の装備の中で300gの差というのは結構大きいものです。 これは実際に重量を担いで山に登ると身に染みてわかってきます。
もちろん、キャプテンスタッグのソロテーブルとSOTOのソロテーブルはどちらも同じアルミ製ですから、どうしてこんなに重量差があるかといえば、単純に大きさが違うということになります。
大きさが違えば当然使い勝手が変わってきます。テーブルですから広めの方が使いやすいのは言うまでもありませんが、山で広さと重量どちらを取るかといえば重量になるでしょう。
そして、SOTOのソロテーブルには、広さがないといっても、ソロ用のコップとバーナー、クッカーが載せられる最低限の広さがあるので十分です。
一方で、キャプテンスタッグのソロテーブルとSOTOのソロテーブルは、金額も大きく異なっています。 両者の金額差は約3,000円くらいあります。
重量差100gあたり1,000円となります。3,000円で300gも軽くできるのであれば、その方がいいと考える登山者は多くいると思います。そして、多くの登山者は1万円で600g軽くできるのであれば、その方がいいと思っていると思います。
この傾向は、何度も登れば登るほど強くなります。 登れば登るほど、重量が重いと大変で、軽いほうが山を楽しめるということがわかってきますし、一度買ってしまえば重量が軽くなるのであれば安いものと考えるのが自然な考えです。
なので、もしこれから初めて登山用のソロテーブルを買おうと思っている人であれば、高価ではあってもできるだけ軽量なものを選択することをおススメします。
↓↓スノーピークのソロテーブルは、より軽量な270g! スノピは高級キャンプ用品のイメージが強くなってきたが、実は軽量な登山向けの商品が多い。
でも「高い!」と思う人へ
「軽いほうがいい」といっても、テーブルにこの金額は出せない!という人もいるかと思います。 何を隠そう私もそんな一人です。
もちろん予算に余裕があれば、私もスノピのテーブル「オゼン」を買ってしまいたいのが正直なところです。(嫁バリアによって買えない...)
ですが、だからといってもうキャンプテンスタッグのソロテーブル700gを担いで山に登る気はどうしても起きません。
ではどうしているか。
「テーブルは使わない」
という結論に達しています。
そもそも、登山用のソロテーブルは山で調理や食事に必要な平らな場所を確保するというのが大きな目的ですが、探せば平らな場所は何とかなるというのが私の経験です。
もしなかったとしても、石を使ったりしてガスバーナーを水平に調整したりして工夫しています。
もちろん、テーブルがあった方が草などが少し生えている場所なんかでも、細かいモノを置いたりしやすいですしいろいろと便利ですが、絶対に必要かといえばそうではありません。
それにそもそもテーブルを持っていかなければ、より装備が軽くなるわけです。
なので今はテーブルは山に持っていかなくなりました。
コップもバーナーもコッヘルも地面に直置きのジベタリアンです。
どうしても、平らな場所やクリーンな作業台を作りたいというときは、代わりにこういった100円ショップの桐のまな板を持っていくと便利です。
スノピやSOTOのソロテーブルのようにスタイリッシュとはいかないけど…。