4人家族の備蓄医療品リスト「もしもに備えて何が必要?」
この記事では、東京で4人家族の私が災害に備えて購入した医療品(+これから備蓄したい医療品)をリストアップした。
地震やパンデミックなどの非常時には医療機関は機能せず、ケガや病気の際は自分たちで何とかしなければならない。
もちろん災害時はドラッグストアで医療品を買うことも不可能。
日ごろからの備えだけが命綱だ。
使うかわからないものを揃えるのは金銭的にももったいない気もするけど“保険だと思って”気がついた時に整備しておくのが吉。
私はこの10年間で「欲しくても買えない」というような状況が、簡単に生まれ得るということを東日本大震災とコロナ禍を通して知ったので防災用品に関しては躊躇せず買うようにしている。
医療品は何を備蓄すべきか?
「医療品を備蓄する」と一言でいってもどのような事態を想定するかで揃えるべきものが変わってくる。
地震、水害、伝染病パンデミック、原発事故による汚染、EMP攻撃、経済混乱・都市封鎖による流通途絶によるモノ不足などなど。
例えば、今年発生したコロナウイルスなどの伝染病パンデミックを想定した場合、マスクや消毒薬を多めに備蓄する必要があるだろう。
原発事故による汚染を想定するのであればヨード剤、N95防塵マスク、放射性物質の付着に備えて、使い捨てのレインコートなどの準備が必要になるかもしれない。
とはいえ、何でもかんでも想定して一度に備蓄を準備するのは大変だ。
まずは最も可能性が高い地震災害を想定して考えた。
その他のクライシスのための備蓄は追い追い地震用の備蓄につけ足していこうと思う。
医薬品備蓄方針①「行動できること」
私がまず重視したのはケガをしたり体調不良であっても「行動できること」である。
震災時はたとえケガをしたり、体調がすぐれなかったとしても子供を連れて避難所に移動しなければならないかもしれない。
とにかく「なんとか体を動かせる」ようにする必要がある。
具体的には、外傷をケアするための包帯やガーゼ、関節痛を和らげるためのサポーターや湿布薬、痛みを止める頭痛薬などが必要だ。
医薬品備蓄方針②「体調管理」
次に考えたのは、被災生活での体調管理だ。
平常時と異なる避難生活などの環境下では体調を崩しやすくなる。
震災時に体調を崩ししても医療機関の受診や医療品の購入は不可能と想定すべきだ。
あらゆる事態に対処できるような医薬品をそろえておきたい。
具体的には、風邪薬、頭痛薬、下痢止め、整腸剤などの各種内服薬と体調を維持するためのビタミン剤や保湿クリームなどを備蓄する。
医薬品備蓄方針③「衛生管理」
震災時は上下水道、電気の供給がなくなることが想定される。
季節にもよるが不潔な状態が発生しやすく衛生管理が重要だ。
衛生管理は、病気にならないために必要なことだが被災生活・避難生活のストレスを減らすことにもつながると思う。
具体的には、消毒用アルコール、ドライシャンプー、虫よけ、マスクなどの物品を備蓄する必要がある。
備蓄医療品リスト
ここからは具体的に私が備蓄医療品として購入した(購入する)ものをリストアップする。
家庭により状況は異なってくるので、“たたき台”として参考にしていただければ幸いだ。 Amazonのリンクも貼っておいた。
リンクを作ってて初めて薬もAmazonで買えることを知った。 個人的には、ドラッグストアが家の近くになく、駅前のドラッグストアはとても混んでて行きたくないので通販で買えるのはとてもありがたい。
なお、リスト作成に当たってはいくつかのサイトを参考にしたが、一番参考にしたのはこのリスト。
チェーンドラッグストア協会 家庭内備蓄リスト http://jacds.gr.jp/bichiku/pamphlet.pdf
医療品以外の物品も網羅されていてとてもいいリストだ。
外傷や関節痛などに備えるもの
滅菌ガーゼ
個別に包装されたものが◎ 個別に包装されたものなら大きめの箱で購入しバラして非常持ち出し袋などに分散させたりと使いやすいと思う。
コットン
滅菌ガーゼで事足りる気もするが、傷の周りの清掃・洗浄をはじめとして多目的に使えるはずなのでいちおう買っておく。
包帯(伸縮)
普通の包帯です。サイズ違いのものを買っておくと子供と大人や体の部位によって使い分けれられるのでいいような気がする。
包帯留め
包帯は慣れていないとうまく結んで固定することができないので包帯留めも買っておく。
包帯(くっつく)
くっつくタイプの包帯もあるとほどいたり固定したりが楽なので、特に子供に使う場合に重宝するはずだ。
サージカルテープ
包帯やガーゼの固定に必須。はがしやすいので医療目的以外にも多目的に使えて便利なので多めに買っておく。太いものと細いもの2種類あるとよいかもしれない。
テーピングテープ(非伸縮)
関節を痛めた場合などでもなんとか歩いたり、体を動かすために必須。
湿布薬・消炎スプレー
災害時はスプレータイプの方が使いやすいかもしれない。
三角巾
腕などをケガして出血が多い場合は三角巾などで心臓より高い位置につる必要がある。また、伸縮しないので緊縛しての止血にも使えるはず。
抗生物質入り軟膏
傷口が化膿しそうな傷には抗生物質入り軟膏が必要。
ピンセット
先が曲がってるピンセットがなかったり、医療用のピンセットがなかったので購入した。
医療用ハサミ
包帯やテープを切ったり、緊急時に体を傷つけずに服を裁つために必須。
毛抜き
震災時はのケガの場合、ガラス片や針金状のものなど細かいゴミなどを傷口から除去しなければならないかもしれないので、細かい作業ができるものが必要。
バンドエイド
ちょっとした傷用なのでなくてもいいが、子供は小さい傷でも騒ぐので防水のものを買っておく。
眼帯
万が一目や目の周辺をけがした場合に触らないように保護するためには眼帯が必要になる。代替できるようなものがすぐに手に入らなそうなので使用する可能性は低そうだが買っておいた。
目薬
目にゴミや煙などが入ったときのため。
軟膏
皮膚の擦り傷やかゆみに対処するための軟膏が一つあるといいと思います。個人的にはスースーするメンソレータムが好きです。
かゆみ止め
これは子供対策です。子供はかゆみがあるとなかなか寝付けなかったりぐずりますのであると安心です。
キンカン
虫刺されだけでなく実は打撲や捻挫にも有効なので個人的に好きです。
消毒薬
水で薄めるタイプの消毒薬(オキシドール)とそのまま使えるものを用意した。
水
洗浄用に500mmペットボトルのミネラルウォーター数本を飲料用とは別にして医療用として確保した。 消毒薬を薄めたりするのにも水が必要です。
体調不良に備えるもの
葛根湯・葛根湯(子供用)
少しでも寒気がしたら予防的に飲むことで更なる体調悪化を防止。
解熱剤・解熱剤(子供用)
とにかく動かなければならない非常時には、傷の痛みの緩和、解熱など絶対に必要。大人用は15歳未満は飲めないので子供がいる家庭の場合は必ず子供用も必要です。
熱さまシート
熱があるときだけでなく、夏場に眠れないときなども有効です。子供には大人用を切って貼ってもいいですが子供用も売ってます。
便秘薬・下痢止め・整腸剤
普段は必要ない人でも非常時のストレス環境下では、お通じが悪くなったり、逆に下してしまったり、消化不良となるなど胃腸に問題が出る人が多いです。また、避難所などのトイレ環境は絶対に劣悪になりますので必要以上にトイレに行かないためにも備えるべきでしょう。
体調管理
ビタミン剤
備蓄食料などは栄養が偏りがちです。長期間の被災生活となった場合はビタミン剤で補助する必要があるでしょう。DHCのビタミン剤がとにかく安いです。
ミネラル剤
ビタミン剤ほどの必要性はないかもしれませんが、DHCが安いので一つ買っておきました。
ハッカ油
水に薄めてスプレーすることで虫よけ効果があります。天然成分なので小さい子供にも使いやすいです。香りでリラックス効果を得ることもできます。
保湿クリーム
肌が乾燥するとかゆみが出たりして、特に子供は寝付けなかったりしますので、普段は使わなくてもあった方が安心。
衛生管理
マスク
感染症予防、倒壊家屋の粉塵、のどの加湿など何かと必要になるので多めに。コロナ騒動のときも備蓄があったので焦って買いまわらず済みました。
マスク(防塵)
倒壊した家屋から粉塵が舞う可能性があります。
医療用手袋
傷の手当というよりも汚物処理の際に使う必要があるかと思います。
ドライシャンプー
使ってもあまりサッパリはしませんが無いよりはマシかもしれません。
体拭きシート
お風呂に入れないので季節によっては必須となる。 よくある「汗拭きシート」よりも介護用に近いもの(無香料・厚手・大判)の方がおそらく実用性が高い。
除菌用アルコール
何かと使うと思いますので多めに備蓄しておくといいでしょう。私は掃除などに普段使いしています。
除菌ジェル
持ち歩いてこまめに使うには小型のジェルタイプが一番便利です。コロナ騒動のときはすぐになくなってしまったので多めに備蓄したいところです。 ※現状、まだコロナ騒動以来の高騰が続いてるようで非常に高額ですのでご注意ください。
次亜塩素酸ナトリウム漂白剤
食器を除菌したり、家の中など広い範囲を除菌するためには次亜塩素酸ナトリウム漂白剤が良いでしょう。界面活性剤などが入っていない漂白剤は、水を殺菌することもできますので、飲料水がどうしても手に入らない場合に川の水などを飲料用に殺菌処理することもできます。
防臭袋
災害時は汚物がたまってゆきます。その際、季節にもよりますが臭いが大きな問題になります。あまり知られていないことですが、普通のゴミ袋は臭いを通します。この防臭袋は臭いを通さない特殊なつくりになっています。
医療箱の定期的な見直しを!
医療箱の中身は、定期的に見直したほうがいい。
医薬品には消費期限が設定されている。
気がつくと期限を何年も過ぎた薬が医療箱に眠っていたりする。
また、テープ類なんかも何年か経つとベタベタになっていたり、劣化して使い物にならなくなっていることがある。
9月1日の防災の日と東日本大震災の3月11日に見直すことで、だいたい半年ごとに見直しができるから、そういったタイミングに足りないものなども合わせてまとめて購入するのがおすすめだ。
使わない薬を捨てたり、使わないかもしれない薬を買うのは
「なんだかもったいない」気もする...。
だが、もしものときに医療品が足り無かったり機能しない状況を想像してみてほしい。
そんな時になって慌てるくらいなら、金で買えるときにサッと買っておけばいいのである。
たとえ使わないとしても、保険だと割り切って古い医療品は捨てて新しい医薬品を購入備蓄!