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【ソロ登山テント泊】これは失敗したなぁというクッカー<セット品はいらない>

このシリーズは、奥多摩の低山でテント泊登山をする私が、登山を始めるときに買って「失敗したなぁという」という装備品や道具を紹介するものです。初心者のときは経験がないので、商品自体が悪いというよりも、選定の考え方に問題があったなぁと思い返しています。

これは失敗したなぁというクッカー

一泊の登山を始めるにあたって、必要だと思った装備・道具としては食事に関するものがまず必要だと考えました。なので、バーナーと合わせて真っ先に購入を検討したのが登山用の鍋やフライパンなどの調理器具、いわゆる”クッカー”や”コッヘル”です。

”コッヘル”というのはドイツ語でしょうか?登山用語はドイツ語の影響が強いです。”クッカー”も”コッヘル”も結局のところ鍋とかヤカン、フライパンのことです。この記事では、店頭などで一般的な英語の”クッカー”という言葉を使います。

さて、私が最初に買ったクッカーは次の商品です。

SNOWPEAK スノーピーク アルミパーソナルクッカーセット

毎度のことになってしまいますが、この商品自体は非常にいいものだと思います。

シンプルで無駄のないデザインでいて、耐久性も高い。

登山用品店のバーナーやクッカーのコーナーには必ずと言っていいほど置いてある定番中の定番だと思います。

私も登山用品店で見て購入を決めたと思います。

この商品は、大・小の鍋がセットになっているものです。それぞれの鍋にはフライパンを兼ねたふたがついていて、さらに大小の鍋は”入れ子状”に収納することができます。このように無駄なく収納できることを”スタッキング”といいます。

そして、小さいほうの鍋はちょうど登山用のガス缶である”OD缶”と同じサイズになっているので、より無駄なく”スタッキング”できるというのがウリです。まぁこれは登山用の丸形クッカーであればだいたいそうです。

パーソナルクッカーセットのウリ

  • スタッキングできる大小の鍋のセット
  • ふたはフライパンや食器として利用できる
  • OD缶も収納できる

登山を始める頃の私としては、これらすべての”ウリ”文句でこの商品を買ったと記憶しています。「取っ手が折りたためて、すべての鍋が入れ子状に”スタッキング”され、OD缶も収納できる!その上、鍋ふたはフライパンにもなるよ!」といった登山用品の無駄のなさや、合理性になんだかワクワクしたものです。

そして、この商品は鍋がふたセット入っているのでお得感があり選択しました。「多い分には悪いことはないだろう」といった発想もあったと思います。加えて、無意識のうちにこの”スタッキング”のワクワク感みたいなものが他の商品より大きかったのが購入の決め手でした。

今思い返してみれば”合体ロボ”にわくわくする子供の心理と完全に同じだったと思います。これも道具を選んで買う楽しさでもありますが、今考えると単純な発想だったなぁと思います。

何が失敗だったのか 結局のところ...

youtu.be

”合体ロボ”的なこのスノーピークのクッカーセットをワクワクして買った登山初心者のときの私なのですが、今になって考えるとこのクッカーセットは失敗だったかなと考えています。

ではなぜ、このスノーピークのクッカーセットが失敗だったか。

結局のところ、理由は一つだけです。

それは

二つも鍋いらない

ということ。

というか逆に言えばそれくらいしか欠点がないともいえます。

ですが、結局のところソロ登山には鍋は二つもいらないのです。

それは、商品というよりも私の道具選びの失敗でした。

ソロ登山ならクッカー(鍋)は一つで十分

何度も言うようですが、結局のところソロ登山ではクッカー(鍋)は一つで十分なんです。

なので、スノピのクッカーセットような鍋が二つのセットというのは、最初はお得な感じに思えるのですが、最終的には持ちだすのは一つだけなのです。

確かに、鍋が二つあれば片方は炊飯して、片方ではスープを作ってみたいな使いたかたができて便利なように思えるのですが、バーナーの記事でも言及したように、だんだんと山で複雑な調理はしなくなってしまうものですのです。面倒だし、食材が重いですからね。

気が付くとお湯を沸かすくらいになってます。

そういった経験からすると、鍋は二つも必要なくて、一つあれば十分なのです。二つあれば便利っちゃ便利ですが、少しでも荷物が減る方がうれしいです。

それに、鍋を同時に二つ使うためには、調理するための火器(バーナー)も二つ必要になりますから、また荷物が増えてしまうことにつながります。

調理に使って汚れた鍋で、沸かしたお湯でコーヒーや紅茶を入れたくない場合は、こういった直火可能なチタンマグカップを持っていればお湯が沸かせます。

なので、結局のところクッカー(鍋)は一つで必要十分なので、クッカーセットは失敗だったなぁと思います。

もちろん、セットの二つのうち片方だけ持っていけばいいじゃんということですし、実際にそうしているのですが、使わないモノが一つあるというのがなんだかなぁと思います。

使わないのであれば、やはり最初からセットではなく単体のクッカーを買うべきなのです。

今買うならコレ

もし、登山道具をはじめて買う昔の私に助言できるとすれば、次のような商品をおすすめします。

鍋ひとつ、フタひとつで必要十分です。 そして、鍋が少し大きめなので、一度にお湯をたくさん沸かせます。

ちょっと大きいような気がしますし、水の量を図る目盛りが付いていてほしいなぁとは思いますが、スノーピークで単体で買えるシンプルなクッカーはこれになります。

本当は、まさにスノピのクッカーセットの大きいほうの鍋だけをセット価格の7割くらいの価格で売ってくれればいいのですがね。

お湯沸かしがメインであれば

お湯沸かしがメインなのであれば、次のようなお湯沸かしに適していて軽量なクッカーがおすすめです。

パスタも作れると謳ってますが、おそらくフライパンと同じで最初の一回くらいだと思います。

先ほどのスノーピークのクッカーのふたは一応フライパンみたいに使えることになっています。 ですが、実際にはアルミですのでフライパンのように使うと焦げ付きやすいく実用性はあまりないかなと思います。

実際、私もフライパンとして使ったのは最初の一回だけです。ソーセージがすぐ焦げ付きました。油が多いスパムでも結構簡単に焦げ付きますので、火加減が難しいんです。

なので、蓋がフライパンになるというよりは、皿替わりくらいのもんです。

であれば、このエバニューのクッカーのようにお湯が注ぎやすく、しっかり閉まるフタの方が使いやすいかなと思います。持ち手も縦型の方が持ちやすそうです。

上級者っぽいのはコレ

むしろ次のようなものをクッカーとして使っている人もいます。

これは本来的には”メスティン”といって要は飯盒です。

ですが、飯盒といっても炊飯にしか使えないわけではなく、というか要はただのアルミの容器ですから、お湯も沸かせますし、スープも作れますし、割らないと入りませんがラーメンだって作れます。

形が直方体ですので、大きい円柱よりも荷物の隙間に滑り込ませやすいというのもgoodです。

ですが、こいつは色々と面倒なところ(バリ取りとか”シーズニング”だとか)があるので、モノ好きが使うものといった評価をされることが多いですがね。

私はどうしているか

私は、トランギアメスティンスノピのクッカーセットの大きいほうの鍋を気分で使い分けています。

炊飯したり、できるだけコンパクトな装備にしたいとき、そして、一緒に登る友人とかにドヤ顔したいときなんかはトランギアメスティンを持っていきます。

そうじゃないときは、スノピのクッカーセットの大きいほうの鍋を使います。こちらの方が水の目盛りもついているし、割らなくても袋めんが調理できるので調理器具としては使いやすいですね。

日帰りの時なんかは、直火OKのスノピのチタンマグカップだけで済ませることも多いです。日帰りの時は、おにぎりや弁当を持っていったりすることが多いので、作るのは味噌汁とかお茶用のお湯くらいですのでこれだけで十分です。 一度に400ミリリットル沸かせるので、カップラーメンにも十分です。

これ一つだけであれば、かなり軽量なので軽快な日帰り登山が楽しめます。