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【ソロ登山テント泊】これは失敗したなぁという登山用ザック karrimor(カリマー) Couger 55-75 クーガー 55-75 <ザック自体も重量である>

このシリーズでは、奥多摩の低山でテント泊登山をする私が、登山を始めるときに買って「失敗したなぁという」という装備品や道具を紹介するものです。初心者のときは経験がないので、商品自体が悪いというよりも、選定の考え方に問題があったなぁと思い返しています。

これは失敗したなぁという登山用ザック

登山用品というのは色々な製品があり、あると便利だったり、快適だったりするものが多くあります。 一方で、登山をするならば必ず必要となる必須装備もあります。 その筆頭が、登山用ザックです。

登山のザックは、日帰り登山でも小屋泊でもテント泊でも、山伏のような人でない限りは必ず必要となる装備です。

そして、金額もそれなりにするし、頑丈なので長い間使うことになるものです。できる限り長く使えて、満足のいく商品を選びたいものですが、何度も登山に使ってみて後々になって「これじゃなくてもよかったな」「これは失敗だった」と思うことがあります。

これは私の例ですが、一つの例として参考になればと思います。

karrimor(カリマー) Couger 55-75 クーガー 55-75

私がソロでテント泊登山をしようと思って初めて買ったザックがこれです。

なぜか色によって金額がだいぶ違います。売れ残った色が安いのでしょうか?

私は、登山用品店で買ったのですが、その時はレッドが安かったのでレッドを購入しました。

このカリマーのザックは、55リットルから最大で75リットルに伸縮して容量を増やせるという触れ込みの品です。登山の日程の長さに応じて容量を増減できる余地が残されています。

このザックであれば、テント泊で1泊はもちろんのこと、2泊~3泊にも対応できると思います。

その他にも、背中とのフィット感を高める調整機構や重量を分散させるしっかりしたヒップベルトのつくり、そしてヒップベルトの大きめのポケットやその他の外側の大容量ポケットなど非常に使い勝手の良いザックだと思います。

カリマーのザックは、まず生地が丈夫で頑丈そうです。 登山の途中でザックが破れたら最悪ですのでこれは評価できるポイントです。

次に、便利なポケットや2気室構造などの利便性への配慮が特徴だと思います。まさに痒い所に手が届くといった感じで、「ここにポケットがほしいな」というところにだいたいポケットが装備されているのがおすすめのポイントです。

私がカリマーというブランドを選んだのは、学生のときのバックパック旅行のときにカリマーのザックを友人から借りて使ったときに非常に便利だったので、登山用のザックとしてもカリマーのザックの中で探していました。

デザインも他の登山ブランドに比べて、なかなか洗練されていて、おしゃれでカッコいいと思います。 機能面もさることながら、正直「見た目」も気に入って、他の商品に比べて少々お高いのですが、これが決め手になったと思います。

余談ですが、私の道具を買うときの価格に対する考え方としては、”必ず使うもの”、”利用頻度が高いもの”や”信頼性が求められる”ものについては、価格が高くても妥協しないようにしています。

少し高くても毎回使うものなら、一回あたりにならせばそう大きな差額ではありません。差額が小さいのであれば、気に入った物、使いやすいものの方が気持ちがいいものです。

一方で、登山中に壊れてもなんとかなるものとか、利用頻度が高くないものについては逆に中華製の廉価品や100均で済ませることが最近は多いです。メリハリをつけた、いわゆる”ハイ・ローミックス”戦略です。

さて、このように結構気に入って買ったこのカリマーのザック、もちろん使用後も印象は変わりません。

非常に使い勝手が良く、たくさんの荷物を入れて重くなっていてその上乱暴に扱っても、破れることもありませんし、まだ”ほつれ”すらありません。登山以外でも、実家に帰るときなんかに子供や嫁の荷物を丸々入れても大丈夫なくらい荷物が入るので、電車移動の我が家では非常に重宝しています。

ですが、今は「これじゃなくてもよかったかなぁ」「失敗したかなぁ」

と思ってきています。

失敗したと思う理由 その1:重い

先に言っておくと、今回も「この商品のここが悪い」というよりは、どちらかというと「私が選択を失敗した」という話です。

このザック自体は、カリマーの中でも定番の商品ですし、実際使ってみて非常にいいものだと確信しています。

ですが、私の使い方にはもともと合っていなかった部分があった。

目指す自分の”登山スタイル”に合わなくなってきていると言ってもいいかもしれません。

では本題に入ります。

私が、このカリマーのザックを失敗だったと思った理由はいくつかあるのですが、まず第一は

ザック自体が重い

ということが挙げられます。

登山では、当然のことながらできるだけ軽いほうが疲れません。

軽いととにかく楽です。重いと疲れますし、つらい!

そのため、登山用グッズでは軽量化のために軽量なアルミやチタンなどを使った製品が多いです。

一方で、このカリマーのザックは頑丈なことの裏返しですが、生地が結構厚めです。

そして、これも利便性の裏返しですが、ポケットが多く、ジッパーチャックが多いので、布の量やジッパー分の重量も他のブランドのザックに比べて余分にあるということになります。

そして、このクーガーという商品の重量で最も大きいのは、背面に入った形状を安定させるための金属フレームです。この金属フレームが入っているおかげで、たくさんの荷物を入れてもとても背負いやすくなってはいるのですが、その一方で大きな重量を占めていることは否めません。

結構ごついフレームが入っています。

クーガー 55-75の重量は、2,680gです。つまり約2.7kgです。

数字で見ると結構な重量です。

例えば、モンベルで同じくらいの容量のザックだと

トレッキングパック 80

という製品がありますが、こちらの重量は2.32kgです。

モンベルのザックは、カリマーに比べると繊維が薄く、作りも割とシンプルな構造です。金属フレームもカリマーのものほどごつくないです。

カリマーのザックと重量を比べるとその差およそ400g、0.4kgの差があります。

400g違うとペットボトル一本分に近い差になります。

バーナーやクッカーなどの他の登山用品では、やれアルミだチタンだと数十グラム単位でその軽さを競っているわけですが、桁が違います。

もちろん、重量の差は強度や利便性などの差ということも言えるわけですが、一方で数十グラムの差でシビアに道具を選んでいるのにかかわらず、ザックに関しては数百グラムの差を気にしないというのはいかがなものでしょうか。

いや、気にするべきなのです!

ザック選びの最重要のファクターとすべき

ということに気が付いたのです。

もともと意識されていた方にとっては、「あたりまえ」ということなのかもしれませんが、私はザック自体の重量は全く意識していませんでした。 どちらかというと、どれくらいの荷物が入るのかということなどに目が向いていたと思います。

考えてみれば、登山用品店でいくらザックを背負ってみたところで、中には軽い詰め物くらいしか入っていません。ザックだけ背負ってもほとんど重量を感じることができません。なので、ザック自体の重量については全く意識していませんでした。

ザックには同じ容量でも、シンプルな作りで軽量な商品もあります。

今考えるとそういったザックも検討対象にしてもよかったなと悔やまれます。

失敗したと思う理由 その2:かさ張る安物グッズを入れるために大容量ザックを買うという愚行

さて、私がこのカリマーのザック(クーガー 55-75)を購入して失敗だったと思った理由の第二は

さ張る安物グッズを入れるために大容量ザックを買ってしまった

ということです。

クーガー 55-75は、この商品名からもわかるように55リットルから75リットルまで容量が伸縮するとことによって、1泊のテント泊から2泊以上の長期の縦走登山にも対応できるというのがウリです。

ですが、当時私が考えていた登山は、土日1泊のテント泊登山でした。

当時すでに買いそろえていた登山用品の中には、今思えば「キャンプ用」な道具が混じっており、それなりにかさ張るものでした。

なぜ「キャンプ用」の道具が混ざったかというと、超軽量をウリにする登山用に比べて圧倒的に安かったからです。(通称”シカ番長”のキャプテンスタッグのソロテーブルなんか)

そういった道具を収納するためにも”大きめのものが必要”と考えて大容量のバックを選択しました。

2泊以上する予定はなかったのですが、山に持っていきたい道具を全て入れるにはこれくらいのサイズでないとキツイだろうという判断でした。

ですが、その判断は今考えれば失敗だったと思います。

本来、登山では一般的に1泊だけであれば50l未満のもっと容量の小さいザックで足ります。

そうすれば必然的にザックの重量もより軽量になりますし、価格も低くなります。

今、冷静に考えてみると当時の私は、かさ張る安いキャンプ用のグッズを、価格が高くて重い大容量ザックに詰めるという失敗を犯していました。かさ張る道具を買うくらいならば、少々高くとも登山用の道具を買っていれば、無駄に大容量のバックは必要なかったと思います。

理由その3:長期縦走の夢を抱き「大は小を兼ねる」と言い訳

大容量のザックを選択したのは、現実問題としてかさ張る道具を収納するということもありましたが、一方で「いつかは何泊もするような長期縦走をしてみたい!」という希望も少なからずありました。

ですが、当時の私は登山初心者ですし、サラリーマンだったので、そうそう長期の縦走登山なんかできません。現実的な使用予定は、土日の一泊のテント泊だけです。

その後、何年も経ちましたが、結局のところ未だに家から近い奥多摩の低山しか登ったことがありません。

子どもが生まれてからは、一人で何泊もするような遊びに行くのはだいぶ困難です。

2泊以上の長期の縦走登山をしないのであれば50Lを超えるような大容量のザックは必要ありません。

必要以上の大容量ザックを担ぐのは、その分の余計な重量を背負って、さらに容量が大きいことで無駄なものを詰め込む余地を作っていることになります。

人は「まだ入る」と思うと結構無駄なものを入れてしまうものです。

このことから私が得た教訓は、

”不確定な使途”を想定して「大は小を兼ねる」という発想は登山道具ではしてはいけない

ということです。

登山道具は常に自分の使用予定にピッタリのものを選ぶことが大事だと思います。

一泊の登山しか確定した予定がないのであれば、まずは一泊登山用のザックを買うべきです。 もし、長期縦走の予定が確定したら、その時はじめてまた新たなザックを用意するかどうかを考えた方がいいと思います。

荷物の重量と体積をできる限り少なくしたい登山では「大は小を兼ねる」という発想は成り立ちません。 「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。

一方で足りないのもいけません。

なので「ピッタリちょうどいい」ことを追求するべきです。

1泊2日のテント泊ソロ登山 どのようにザックを選ぶか

さて、以上が私が犯したザック選びの失敗談だったのですが、それから何年も経って、今ならどのようにザックを選ぶか?という私なりの考えを示したいと思います。

「ザック以外の道具をそろえてから容量を考える」は初心者はやってはいけない

よくザックの選び方ということで、ザック以外の道具をすべてそろえてからザック容量を決めましょうといったアドバイスを見かけることがあります。

単純にザック以外に必要な道具をすべて用意すれば、自ずと必要なザック容量が見えてくるのは確かにその通りです。これが一番無駄がありません。

ただし、注意しなければならないのは「必要な道具」に無駄が含まれていないかということです。

初心者の私もこのような考え方でザック以外の道具を用意してからザックを買いに行ったわけなのですが、失敗談でも述べたように、私がそろえていた登山道具には”キャンプ用”のかさ張る道具が含まれていましたし、機能が重複する調理器具を二つ三つと持っていこうとしたりしていました。

つまり、初心者の私が考えていた「必要な道具」というのは、実際は「必要そうな道具」だったのだと思います。本当に「必要な道具」というのは実際に何度か登山を経験することで初めてわかってくるものだと思います。

そんな「必要そうな道具」を基準としてザックを選んでしまうとむしろ失敗の原因となってしまいます。

自分にとって本当に必要な道具は実際に登山してみないとわからない

登山に使う道具は、登る山や時期によって左右されるのは当然ですが、その人それぞれの考え方、感じ方によっても大きく変わってくるものです。

例えば、ある人は寒がりで厚いシュラフが必要かもしれませんし、枕がないと眠れないという人もいるでしょう。一方で、多少寒くても防寒着を着込んで寝るなどして工夫するから、快適性は犠牲にしてでも軽量なシュラフがいいと考える人もいると思います。

はたまた、山メシを楽しみたいという人は食材を多めに入れなければならないですし、調理の道具もそれなりのものが必要になってきます。一方で、すべてフリーズドライ食品で、お湯だけ沸かせればよいので、少しでも軽量でコンパクトにまとめたいという人もいます。

寝る場所も、虫が絶対に入らないシッカリしたドーム型テントがいいという人もいれば、雨風が最低限しのげればいいという発想でタープだけで寝る人もいます。

このように、登山に持っていく道具は、快適性に対しての考え方、山での過ごし方など一人一人の登山スタイルによって大きく変わるものです。

なので、一概に1泊だから〇〇リットルのザック、2泊以上だから〇〇リットル以上というわけにはいきません。

特にこれから登山をはじめようとする初心者の方は、こういった自分の登山スタイルがまだ完全には定まっていないはずです。

自分にとって本当に必要な道具、そして不必要な道具というものは、何回か登山に行くことでだんだんわかってくることだと思います。

なので、本当に必要なザックの容量を決めるためには、まずは何度か実際に登山に行く必要があると思います。

じゃあ、そのためのザックは?

となりますよね。

そこでおすすめなのが登山用品レンタルサービスを活用することです。

レンタルを活用して自分の登山スタイルを見極め

実は私は登山用品がレンタルができるということを最近まで知りませんでした。

はじめて登山に行く友人と一緒に登山に行く計画があり、友人に持ち物のアドバイスなやり取りしていたら、「こういったサービスがあるよ」とおしえられました。

友人曰く、「まだ山に行く頻度も必要なシュラフのレベルもわからないし、置き場所にも困るからとりあえずレンタルで様子見る」とのことでした。

これは賢い選択だなと思いました。

何年か前の自分にも教えてあげたいです。

登山用品には、シュラフやザックなど決して安くはなくて、しかもかさ張るものがあります。

そういったモノは絶対に失敗したくないですよね。

それに登山は行きたくても年に何回も行けるという人は限られていると思います。

私も子供ができてからは1泊の登山は行きづらくなりました。

なので、自分の登山スタイルが見極められるまではレンタルで済ますというのはかなりクレバーかつスマートな選択肢です。レンタルの価格は購入価格の1割~2割程度というのが相場なようです。

最初からベストなものが購入できればいいのかもしれませんが、実際に使ってみると「違うのが良かったな」というのはよくあることです。

そうなるくらいなら保険の意味も含めて「お試し」として使ってみるというのが賢い選択だと思います。

登山用品をレンタルできるサービス

登山用品をレンタルできるサービスをいくつか見つけました。

メジャーそうなものから順に貼っておきます。

そらのした

登山やキャンプ用品は、ほぼ何でもそろうといっていいかもしれません。

とにかく商品数が豊富な印象です。

セット商品が充実している点も初心者には使いやすいと思います。 しかもセット内容を選べる”コーディネート”セットなるものは商品のお試しにちょうどいいかも。

ザックのレパートリーも豊富で複数の有名ブランドから選べる。

やまどうぐレンタル屋

「登山 レンタル」と検索したらトップに表示されました。

このサイトは登山用品に特化しているようです。

登山用としてうれしいサービス内容がそろっています。

  • 前日キャンセルで全額返金
  • レンタル料金は登山日数のみでカウント
  • 一万円以上で送料無料

特にキャンセル料金がかからないというのは、天候によっては中止する可能性が大いにある登山では魅力的です。

貸出ザックの種類はモンベルが主体のようです。

このサイトでは「お試し購入」というそのものズバリのサービスがあって面白いのですが、対象商品がまだ少ないかなという印象です。

石井スポーツレンタル山専

石井スポーツが運営するレンタルショップもよさそうですが、当然ながらこちらで扱っている品は石井スポーツのブランドPAINEが主体なようです。

その他

その他にもレンタルショップはあるようですが、他は規模がだいぶ小さくなる印象です。

先に挙げた3つのサービスが品揃え的にはメジャーといったとこなのでしょう。

私ももう少しお金が溜まったらレンタルを活用して、自分に最適な容量のザックを探してみたいと考えています。