【中華製シュラフ】化繊の中華シュラフは登山ではダメで キャンプ車中泊には最適な理由
今年からもう少し寒い時期も登山やキャンプをしようと思って最低使用温度-15℃を謳う中華シュラフを購入して何回か使った感想。
結論としては、登山×キャンプ◎というとこです。
- 格安の化繊中華シュラフ
- 晩秋までの低山テント泊を見越した化繊中華シュラフはこれ
- WhiteSeek(ホワイトシーク) 寝袋 シュラフ マミー型 コンパクト収納 抗菌タイプ 最低使用温度 -15℃
- 実際に使ってみて良いところ悪いところ
- 総括:登山には× キャンプなら◎
格安の化繊中華シュラフ
Amazonで”シュラフ”と検索するとヒットするのはほとんどが中華製シュラフになります。 特に1万円以下の製品が目立ちます。 謳っている表面上のスペック的には有名ブランドと遜色ないので非常にコスパがいい。
特に化繊のシュラフに至っては2,000円~4,000円という格安さ。 なんか寝袋ってもっと高いイメージあったんだけどっていう...。
例えば、この中華シュラフ
最低使用温度 -10度で3,000円を切るこの驚異の価格。
一方で有名シュラフメーカーISUKAの化繊の同等スペックの寝袋は+1万円といったところ。
もちろん有名ブランドを買えば「間違いない」わけですが、この価格差をみると何とか中華シュラフで行けないものか?と思ってしまいます。
しかも、ダウンシュラフになんかになったら2万円から3万円が当たり前です。そのオーダーはちょっと厳しいよなぁ...。
3,000円くらいであれば正直ダメもとでも買っていいかなということで中華シュラフをポチりました。
晩秋までの低山テント泊を見越した化繊中華シュラフはこれ
晩秋(11月)までの奥多摩のような低山でのテント泊を考えていたので、標高と11月の奥多摩町の過去の気温から想定最低気温を0℃~-5℃と見積もりました。それより下がりそうなら行かない。
想定する最低気温は0℃~-5℃ですが、そのままそれをシュラフの最低使用温度として探すのは危険です。 特に中華シュラフの最低使用温度とか正直信用なりません。
先ほど挙げた中華シュラフとISUKAのシュラフの二つの寝袋は謳っている最低使用温度は同じですが、重量が中華は1.8kgでISUKAは2.5kgです。中華の方が軽量で同じ性能を達成できるとは到底思えません。
重量はすなわち中綿の量です。日本の寝袋専業のISUKAが2.5kgこそが-15℃で本当に必要な綿の量なのでしょう。
加えて、シュラフの”最低使用温度”というのはメーカーによって定義が微妙に違うようなのです。というか、”Extream温度”とか"最適温度"”快適温度”などなどいろんな定義とかメーカーごとの言葉があって簡単には比較ができないです。
なので結局のところ、想定最低気温ー5℃に”中華係数”を10くらい足して、最低使用温度-15℃くらいを謳ってるもの中華シュラフをエイヤで買いました。
WhiteSeek(ホワイトシーク) 寝袋 シュラフ マミー型 コンパクト収納 抗菌タイプ 最低使用温度 -15℃
数ある中華シュラフから私はこいつを選択しました理由は次の通りです。
中華シュラフには封筒型が多いのですが、今回は耐寒性能を追求したいので、頭までかぶれるマミー型で探しました。マミー型だと足回りがすぼまっているので無駄な中綿がなくなるのも理由の一つです。
マミー型の中華シュラフはぐっと数が少なくなります。 その中で最安値ものがこれでした。
実際に使ってみて良いところ悪いところ
さて、この中華シュラフを実際に使ってみての感想です。
良いところ①:チャック
まず、このシュラフはよくある中華製品的な劣悪品といった感じではありません。 普通にしっかりした作りになってます。
まず、チャックが結構しっかりしていてかみ込み防止の機構もついています。
それに私的にポイントなのですが、チャックが二つ付いているので、途中の部分だけ開けるといった使い方ができます。なので暑いときに下の方だけ開けて足を出したりできるのはいいです。
良いところ②:フードを絞れば肩から頭がすっぽり
フードには頭がすっぽり入り、ドローコードを目いっぱい引けば、口と鼻の部分だけ出すことができます。氷点下になってくるとこれが結構、耐寒には重要でした。身長183cmですがキツさはなく少し余裕があるくらいです。
良いところ③:丸洗い可能
化繊シュラフなので、洗濯機につっこんで普通に洗えます。しかも洗濯機の脱水で結構水が切れるので乾きも思ったより早いです。
ダウンの場合は、洗うとしたら手洗いくらいしかないと思いますが、ダウンの手洗いは結構重労働です。水を吸ったダウンはすごい重さです。乾かしてダウンをふっくらさせるのも結構時間がかかるので大変です。
そういったこと考えると洗濯機で丸洗いできるのはかなりのメリットです。
悪いところ①:かさばる・重い
これは化繊シュラフの最大の欠点なのですが、ほんとにかさ張ります。付属の”コンプレッションバック風”のケースはすぐにヒモが切れました。この袋はいわゆる劣悪中華感が出てる。どっちみち袋は期待していません。でも、いくらきつく巻いたとしても、布団圧縮袋に入れたとしても全然小さくなりません。
なので、直接ザックに押し込む収納方法に落ち着きましたが、ほんとでかいです。 カリマークーガー55リットルの下半分を占有してしまうくらいです。
おそらくコイツだけで25ℓくらいの容積を占有してます。
そして重量も1.8kgありますので、結構なずっしり感があります。
悪いところ②:0℃くらいが快適な限界温度
最低使用温度-15℃を謳ってますが、これはあくまでも”使用(して死なない)最低温度”ということでしょう。モンベルのシュラフで言うところの"Extream温度"と同じです。
実際、外気温-5℃の環境で使用しましたがこれだとフリース着用で寒いくらいです。シュラフの中でダウンジャケットを上半身にかければちょうどいいくらいでした。ただ、朝方足の方が結構寒くなってきました。おそらく足が弱点。
一方で外気温0℃以上の環境では非常に快適で、外気温10℃~5℃のときは暑いくらいで、下の方でチャックを開けて足を出すくらいです。
まぁこういった体感は個人差が大きいですが、私の中では”中華係数”を+15℃に設定しなおすことにします。すなわち、最低使用温度-15℃であれば外気温0℃で快適ということです。
総括:登山には× キャンプなら◎
総括します。
登山には厳しい
この秋、私はこの中華シュラフを登山やキャンプで何回か使ってみましたが、やはり登山には厳しいなという印象です。
耐寒性能的には、晩秋の奥多摩のような低山ではちょうどいいくらいと思いましたが、問題はやはり重量と体積です。
1.8kgというのは、もうとにかく重いです。まぁ持てないほどではないですが、ダウンシュラフを持ってきた友人のザックと自分のザックを比べると重量の感覚が全然違いました。
比べちゃうと、やっぱり登山にはダウンだなぁと思います。
それに、めちゃくちゃかさ張るので、大きなザックが必要になります。そして大きなザックを背負っていくとまたまた重量増になりますから悪循環になりますね。
やはり高くても登山にはダウンなんだなぁと実感します。
でも...金がないなら中華シュラフ担いで登るしかない
しかしながら、予算のない私には2~3万円台のダウンシュラフは、ちょっと手が出せないです。
完全に快適さと金額のトレードです。
金額の方を重視するのであれば、重くても頑張って担いで登るしかありません。
私としてはしばらくは、この中華シュラフは3℃~-5℃で使用して、4℃以上の環境下ではもっと軽量な化繊シュラフを使用することにするしました。
キャンプや車中泊ならコスパ最高
なぜならばキャンプや車中泊であれば、化繊の中華シュラフの最大の問題である重量や体積はあまり気にする必要がありませんからね。
であれば、安くて丸洗いできる化繊の中華シュラフはコスパが最強です。
キャンプなんかは、家族全員分そろえなきゃいけなかったりするので高いブランド品だと結構な額になってしまいます。その点、格安な中華シュラフであれば、家族全員分の夏用冬用とか買ってもいいくらいです。
防災の備えとしても最適ですね。